京都町家のこと

剪定のこと

剪定、昨日で終わりました。
この家に越して7年目、
ようやく庭師さんにも、
日々、庭を見ている(手入れしている)者として、
指示が出せるようになりました。
「これはもともとあったものじゃなさそうだし、
景色を損ねるから、根本から切って」
「これは育ち過ぎて、景色の構想外になってるから
大胆に切ってしまって」とか。

もともと、というのは
作庭のときに、意図を持って植えた樹木。
80数年のものの間には、
こぼれ種とか、鳥が運んできた種から育った、
実生の木が混ざっている。

庭師さんはプロだけど
剪定(散髪みたいなもの?)以外のこと
丸坊主にするとか、
翌年の景色を変えるようなことは
こちらの指示がないかぎり、しないんです。




この家、空家だったときだけでなく、
茶室を使ってなかった時代にも
剪定に入ってなかったようで、

たとえば露地のもみじは
成長しすぎてしまって、雲状態なんですよ。
貴人口の障子を透かし、紅の照りが茶室に入るよう
計算して植えたもののはずなのに。
屋根の上で紅くなってもね……。
剪定のこと_b0199526_1157877.jpg

右、モミジの枝は庭師さんの上あたり。
景色には参加してないので、枝に残っていた紅葉は
全部、払い落としてくれました。


剪定のこと_b0199526_11585188.jpg

これは座敷庭。
こちらの紅葉は私が部屋から日々、眺めているので
なるべく多めに残してくれました。
とはいえ、斜めの写真に比べると、だいぶまびかれてるでしょ。

剪定のこと_b0199526_1231069.jpg

満開だった山茶花も、右のような感じに。
蕾はまだいっばいついています。
剪定のこと_b0199526_1252036.jpg

座敷の縁側から見たところ。

松の剪定は葉むしりまでやってもらうと
座敷庭の松だけでも、2人で丸一日以上、かかるらしいので
ここ数年、お財布のエコのため、断念中。
ちゃんとやってもらうと、
盆栽の松のように
それはそれは美しい眺めになります。

松や槙の木は手入れにお金がかかる木。
なので昔は、それがある庭は、お金持ちの証、ということだったらしい。
(そんな家に住むなよ、という突っ込みが入りそう。
 だって知らなかったんだもん)



剪定のこと_b0199526_1255578.jpg

庭師さんを見送るように
松のすき間から、陽が落ちていく。


いよいよ今年もあと半月ですね。




剪定のこと_b0199526_14343316.jpg

座敷庭の蹲踞(棗型)で水を飲むトビ蔵。
赤い首輪と、この苔庭の緑、
キジ色のトビには
本当によく似合っていた……。

ロッタちゃん、もう一度、時計戻して
トビを産んでくれないかな。
by keiko-aso | 2011-12-15 12:17 | 京都町家のこと

京都ロンドンから琵琶湖のほとりへ??セルフリノベーションの家


by keiko-aso
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